やまみこどもクリニック works 2020.07.082021.10.11 所在地:福島県会津若松市山見町構 造:木造平屋床面積:322.19m²設計期間:-工事期間:19/04 – 19/08施 工:弓田建設撮 影:秋月※桃李社と共同設計 【周辺環境】会津若松市のマスタープランでも文教エリアに位置付けられている、ゆったりとした良好な住宅街の一街区に計画されたクリニックです。 【安心して受診できるクリニック】診療部門は感染リスクを少しでも低減したいという院長先生の思いから、患者さんの動線が交錯しないように、感染症エリア(かぜ、水疱瘡、はしかなど)と非感染症エリア(健診・予防接種・アレルギー)に分けられています。特に水疱瘡やはしかなど感染力の高い症状に備えて、専用の出入口と待機室が用意されています。また運用面の取組みでは、ウェブでの診察予約を可能とすることで待合室が密にならないよう工夫されています。 【待合スペース】こどもが少しでもリラックスした環境で診察待ちをできるよう木材を多用した温もりのある空間を計画しながら、ツリーを模した環境家具、壁面に掛けられた遊具パネルなど、お子さんが退屈しないよう工夫されています。また床暖房も併設していますので、冬場もはだしで歩くことができます。開放的な空間を獲得するため天井を高くし自然光を取り込むハイサイドライトを設けています。クリニックの待合室として気積(室内の空気の総量)が大きいことは、雪国のように心理的に換気を避けがちになってしまう環境においてもメリットがあると考えています。フリースペースは、普段はキッズスペースとして使われていますが、木製の可動間仕切りを設置しており、セミナーなどを行うことも可能になっています。 【いつも地域と共にあるクリニック】敷地周辺には公共の街灯がなく、日が沈むと人通りも少なくなってしまうため、少しでも地域に貢献できればと街灯を設置しています。また住宅街では敷地境界をブロック塀で囲うことが多いのですが、最低限のしきりのみとし、閉鎖的な場所にならないよう配慮されています。 やまみこどもクリニック|ホームページ リンク ※余談ですが、近くにある公立中高一貫校の福島県立会津学鳳は原広司さんの設計です!原さんは京都駅や超高層を最上階で連結させた梅田スカイビルが有名ですね。「集落の教え100」も好きな一冊です。