所在地 :福島県会津若松市山見町
構 造:木造平屋
床面積 :約124m²
設計期間:21/09 – 22/08
工事期間:22/10 – 23/02
設 計:桃李社・秋月建築研究室 設計共同企業体
施 工:弓田建設、目黒工業商会、アクーズ会津
小島建築センター
撮 影:
【周辺環境】
会津若松市のマスタープランでも文教エリアに位置付けられている、ゆったりとした良好な住宅街です。
共同設計で弊社も携わらせて頂いた既存クリニック(小児科)に接続する病児保育所の増築計画です。
【病児保育とは】
病児保育は、発熱や嘔吐・下痢などの症状(ウイルス感染症が多い)により一般の保育園・幼稚園・学校などに出席できない子どもを、仕事中の親に代わって日中の病児保育を行うもの。 引用先WIKI
【計画概要】
病児保育所は、その名のとおり体調を崩した子どもが主役の施設です。親が傍にいない不安をやわらげ、安心できる居場所をつくりこむことが大切だと考え設計に取り組みました。「キッズケアにじいろ」では「病院や保育所の隅に設けられた施設」のような空間にならないよう、普段暮らしている家に近い雰囲気をつくるためスケール感や素材などに配慮して計画しました。
□こどもの居場所をつくる
・分けることと繋がること
病児の症状や人数など、状況に合わせて個室をつなげ1つの部屋としても使えよう計画。(※壁に映写してみんなでアニメをみたり、使い方を限定しない空間構成。
同時に、こどもと大人の身長差を利用して、こどもの目線高さでは分節された空間に、保育士の目線高さからは全体の見通しが効くよう計画し、保育士の負担を減らすことで保育の質が向上するよう配慮しました。(※保育士がこどもを抱きかかえてあやした時に隣の部屋の子と目が合うサプライズも。
・明るさと暗さ
夏の直射日光が保育室に入らないよう軒を深く、同時に北側の安定した光を取込む高窓を設置し、明るく開放的な空間と落ち着いた暗がりのある空間を使い分けられるよう試みました。(※お昼寝の時間は、軒が深いため外からは手前の縁側だけが明るくみえ、奥の保育室は暗がりとなり見えにくくなる。こちらからは見えて、あちらからは隠れる場所に。
・外につながる
保育室に縁側があり陽射しの気持ちの良い日は風にあたれます。
・天井
お昼寝の時間だけではなく、病状によっては寝ている時間も多くなってしまい、自然と天井を見上げる時間も多くなってしまいがちです。天井のつくり方でも落ち着いた雰囲気が出るよう配慮しました。
・寝そべりたくなる暖かくやわらかな床
床暖房対応の無垢フローリングとし、仕上げ塗料は児童の嘔吐などに耐えられるようクリニックや保育所で実績のある自然オイル塗装を選定。
【感染対策】
空気感染、飛沫感染のリスクを抑えるため下記のような計画としています。
・保育室ごとにエアコン、ロスナイを設置し空調を独立させる。
・陰圧管理できる保育室を計画する。
・冬場の給気口はに冷気が入りこむため閉じられてしまうことが多いため
ロスナイ(全熱交換器)を設置し抵抗感なく新鮮空気を取込める換気環境を整える。
・保育室を個室としても使えるようにする。
・保育室ごとにトイレを設置する。
・手指の再汚染防止の観点から、手洗いの蛇口はなるべく自動水栓(あるいはレバー式)を選定
更新|2023.12.31
ようやく説明文を載せれました。次回更新は写真や説明図など足せたらとおもっています。