金剛山福昌寺|図渡し・現説

先日、金剛山福昌寺の図渡し・現説を行いました。
図渡し(ずわたし)とは、施工者に実施図面を渡し工事費の見積もりを取ることを言い、現説(げんせつ)は、現場説明の略で、見積・契約条件や図面等では伝わりにくい敷地特性などを現地にて説明することを言います。

今回は各社時間をずらし1日掛けて図渡し・現説を行ったのですが、途中お寺さんに法事のご予定があったため、その間に客殿を見学していました。(建築関係の檀家さんが50年前に施工された立派なもの)

長押桟
引用先は「納まり詳細図 和風住宅・茶室編(ディティールシリーズ2)/エクスナレッジ」

打合せでお寺には1年以上通っていたのですが、じっり見学させてもらうのは今回初めてでした。そこで1つ気付いたことがありました。上桟長押のことなのですが、これは上桟と鴨居の間に施工上の逃げをつくるため上桟を長押にして納めるやり方です。実務書でみたことはあっても実物を見るのは初めてで勉強になりました。障子の組子もきちっと切返し(縦子は交互に横子は左右半々に切り返すことで反りに強くなる)で納められていて、障子ひとつをとっても丁寧な仕事が施されており、お寺への想いが伝わってきました。

秋月建築研究室  - A . A . L a b